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2010年6月14日月曜日

クラウド技術に関する希望的予測の覚書

 昔、コンピューターOSにGUIがやっと定着し始めた(Win95が出始めだったと思う)頃に、『個人のパソコンは端末として使う時代が来る』という記事を何かの雑誌で読んだ時、信じなかった。

 技術屋にとって、パソコンはあくまで計算の道具であって、情報を得るのは別に他のメディアでもかまわないからなのだが、私にとってのパソコンは、スタンド・アローンが前提だった。

 それは、インターネットの技術が進み、JavaScriptやCGI、Ajaxが出たときも同じだった。

 ネットの技術は基本的にCUI(Character User Interface)が基本のように感じていたからだ。

 しかし、ここ2年程、色々と調べ直してみて、サーバーベースでスタンドアローンのように使える技術がだんだんとそろってきていることを痛感した。何よりもGoogle Docsのスプレッドシートに驚いた。

 技術屋にとって不可欠なCADなどにしても、図面管理のWebCADはもとより、リッチクライアントを実現するためのCurl等、様々なWebアプリケーション技術が揃いつつあるようです。

 CAD本家のAutodeskも黙っていないようで、Project Butterflyを既に立ち上げている。



 そこで、技術屋にとって現在使われているスタンドアローンベースの業務用アプリケーション(特に海外では技術提案型の入札案件や自社開発などの数量拾いで素早い計算を多用するので、そのような業務に使われるもの - 昔は過去の事例からの比率をデータベース化していただけだったりしたので、積算漏れが大きかった)のリストアップをしておき、将来どの程度Webベース・アプリケーションが発達してゆくのかを見守ってゆきたい。

 といっても、海外専門に特化した見地からのリストなので、日本のソフトはExcel Macro絡みやJWW位しか思いつかないのですが^^;


CAD
   ・AutoCAD - 云わずと知れたCADの世界標準。ただ、機能が肥大化しすぎて全て使える人にはお目にかかったことがない><;
   ・Google SketchUp - クラウド時代のCADの世界標準となるのか?甥っ子(小6)が喜んで使っています。教えたその日に家を作り出したのにはびっくりしたw非常にとっつきやすい3D CADです。

構造解析
   ・SAP 2000Computers&Structures社の構造解析ソフト。下のEtabs/SAFEも類似のソフトだが、これは汎用品。最近はほぼ毎年更新され、バージョン14にまでアップしている。基本的に強度がOKでないとレポートが作成されないといったことが設計者に受けているようだが、入札・見積り用の解析などではちょっと敷居が高いような気がする。
   ・Etabs - 上記のものの躯体設計に特化したもの。
   ・SAFE - 同様に、基礎・フーチングに特化。
   ・Staad - Bentley Systems社の構造解析ソフト。3Dで一括解析が出来、Editerでデータを編集も出来る柔軟性を持つ。慣れると必要な部材数がすばやく出せて便利。耐震設計にも対応。
   ・ProSteel3D - Staadと同様、Bentley社製のソフトで、鋼構造設計および製作用の3次元モデリング環境を有し、建設・計画支援向け。接合部の結合、材料の集計表も管理出来る。
   ・GT STRUDLEGeorgia Tech Research社製ソフト。教育用が出発点。色んな機能満載だが、ウィンドウがそれぞれ独立で出てくる点は好みの分かれる所か?
   ・STRAPGTS CADBUILD社製のソフト。鉄骨の接合設計が素早く出来るので、より踏み込んだ数量拾いにも使えそう。
   ・Nastran - NASA(米航空宇宙局)が航空宇宙プロジェクトの構造解析を行うために開発した有限要素解析ソルバー。基本機能として、線形静解析、固有値解析、座屈解析等を行える。NEi Nastran
, MSC (MD) Nastran, NX Nastranなどがある。
   ・RISA-3D - RISA Tecnology者製の、使い易いという評判の構造解析ソフト。ただ、以前確認したときは耐震設計への対応でちょっとアメリカ以外の仕様が他のソフトに比べて弱そうな印象でした。
   ・LUSAS - 英国ベースの開発(London University Stress Analysis System)で、SAP並みの老舗。土圧・間隙水圧といったパラメーターも使え、地盤・建物間の連成解析が可能な貴重なソフト。Prestressを考慮したBeam要素・はり要素もあつかえる。実用的だが多少アピールの面で弱い感のある実用派向けのソフト。
   ・ADAPT PT - ポストテンション構造の設計に特化したソフト。

土質・地質解析
   ・Plaxis - オランダPLAXIS B.V.が開発した地盤専用有限要素法ソフト。
PlaxisCAD感覚で解析モデルを簡単に作成することが可能で、短期間で解析結果を得ることが出来る。
   ・Fides DV Partner - SOFISTIK SYSTEMHAUS社の解析プログラムで、タスク毎に適切なプログラムを繋ぎ合わせてある。Fides DV多少習熟が必要な気がする。
   ・AFES - GSエンジニアリング社が開発した、建築及びプラント工事に必要な全てのデータを一つのプログラムで遂行することができる、基礎設計統合ソリューション。Automatic Foundation Engineering SystemiAFES
   ・Seep WGEO-SLOPE International社が開発した地盤解析ソフト。


仮設工解析等も必要に応じてあった方が便利
   ・川田テクノシステム
   ・KASETSU-5X
   ・フリーソフトのリンク集
   ・綜合システム
   ・Forum8

設備用簡易設計
   ・クレーン・コンベア・下水処理機械設計ツール等 - 山下 勝市/やました かついちさんが提供しているExcel Macro群は便利そう。

工程計画管理
   ・MS Project - プロジェクト作業、スケジュール、および財務の状況を管理するだけでなく、これらを常に把握してプロジェクト チームを統率可能。

   ・Primavera - Project Portfolio Management (PPM) solutionsの草分け的なソフトでPrimavera Software社が開発、現在はOracleが管理している模様。


積算用・ドキュメント管理用ソフト
   ・MS Excel - Webベースの表計算がせめてExcel97レベルになってくれればもっと活用できると思っている人は多いと思う。私の中ではExcel は97で止まってます^^;
   ・Adbe Acrobat Professional - 見栄えよく情報が伝わりやすい文書を作成してくれる。共有レビューなら、PDF上で他の人のコメントを参照しながら自分の意見が記入できる。
   ・カルキング - 数式エディタ(技術ドキュメント作成)、数式処理、関数グラフ、TeX変換・HTML変換(出力)が出来る。

躯体ボリューム算定用
   ・jwc積算桜 - JWで積算ができる。
   ・SuperBuild/積算ユニオンシステム社が開発した積算ソフト。構造計算のデータを元に数量拾いをしてくれる。

ブラウザ
   ・Google Chrome - やはりダントツにブラウジングが早いので、既に手放せなくなっている。クラウド時代を先取りしたブラウザーだと思います。

Virtual Machine
   ・Virtual PC - 海外では情報収集時にウィルスの仕込まれたページで地雷を踏むこともしばしば。かといってウイルス対策ソフトのペースで仕事をやっていたのではウイルス定義をしょっちゅう読み込むたびに仕事が止まる。デフォルトではウイルス対策ソフトを止めてVirtual PCのゲストOS上で情報収集をやっているので、ウィルスに感染したらゲストOSをリブートするだけでOK。重宝しています^^。

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